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◆中途採用募集媒体の固定化が招く費用対効果の低減とは |
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中途採用を頻繁に行っている会社がある。
今回は、そんな会社に対しての媒体の費用対効果を向上させるための提案である。
ネット媒体固定化の理由
中途採用を頻繁に実施している企業の大部分は、ネット媒体を中心に行っている。
このことは、中途採用媒体のコアがネットなので至極当然の姿である。
そして、その中には、頻繁に募集しているのにひとつの媒体しか利用していない企業もある。
なぜだろうか。その理由は、凡そ次の3通りに大別できる。
・以前違う媒体を利用したが反応が悪かった
・担当の営業のできが悪かった
・会社(社長)の方針
以前違う遺体利用したが反応が悪かったというのは、一見うなずけるのだが、以前というのがいつなのかによって有する意味は大きく違ってくる。
というのも、ネット媒体というものは、その仕掛けや販促等によって日々大きく変わっていくからである。栄枯盛衰が激しいのだ。
担当営業のできが悪いというのもよく聞く話ではあるが、営業もしくは代理店を変えれば済む話である。
一方、会社(社長)の方針というのは意味不明である。
この場合、大概は社長と営業担当の個人的なリレーションに基づいている。
私情を方針に据えるトップもトップだが、それに対して何も言わない部下も部下である。このような会社はワンマン経営で、下の者は何も言えない。言っても無駄だから何も言わない。そんな社風だということが容易に想像がつく。
求職期間を勘案すると
ネット媒体を長期利用する場合、利用者(求職者)の特性を、その中でも求職期間についてよく理解しておく必要がある。
求職期間の平均は、約10週間である。
「当サイトは100万人が利用しています」
仮にこのようなネット媒体があったとしよう。確かに常時100万人が利用していることにはなる。今週も、来週も、再来週もである。
このような状況下、自社の求人広告に対する応募数は、はたしてどのような推移をたどるのであろうか。
仮に、応募率が0.001%とした場合、10人が応募してくれることになる。
したがって、1週間目には10人の応募があることになる。
ところが2週間目には1人+αという期待値しか持てなくなる。
1週目に100万人のうちの10人が応募してきた。これは納得のいく数値である。
しかし、2週目は、1週目の求職者は外して考えなければならない。1週目に応募しなかった者はほとんどその後も応募をしてこないからである。
そうなると、2週目の新規求職者が応募対象となると考えなければならない。
ここで、求職期間が問題になる。
平均求職期間が10週間ということは、2週目には10週間求職活動をした者が利用しなくなり、同数が新たに求職を開始する。10週間で求職者の顔ぶれが一新されるのだから、毎週、10%に該当する10万人が入れ替わることになる。
その新規の求職者10万人が対象になるということなのだ。
したがって、10万人の0.001%の1人が応募期待値でありプラスαとは、それまでに応募をしてこなかったが、気が変わって応募してくる求職者数を意味している。
媒体の固定化は費用対効果を悪くするだけ
おわかりいただけたであろうか。
効果が高いと評価されている媒体も、連続掲載すると効果が落ちるのは道理であり、その結果、費用対効果を悪くしてしまうのだ。
求人広告の営業の常套手段に連続効果というものがある。連続掲載することによって得られる効果の事だ。確かに毎回掲載内容を変えたりすることによって、それまでに応募してこなかった層に訴求することもできる。しかし、これはレアなケースであり、費用対効果という面においてはほとんど意味を持たない。
したがって、間髪入れずに連続で掲載することは、何らかの理由がない限り無駄な方法であり、理想的には、同等の効果を持てる複数の媒体をローテートさせることが望ましいのである。
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