株式会社JEXS
 ◆採用選考手法-グループ討議
    Group Discussion Interviewing

グループ討議における評価は、採用面接で本来、非常に重要なことである。そして、その評価の絶対条件が言動を見逃さないということである。そのために、本来評価者は、討議の内容を詳細にメモをとり(Taking Note)、後に言動ひとつひとつについて検証するのである。

しかし、大部分の企業においてできていないことは、このメモを取るということである。

アセスメントで最も重要なスキルは10分ないし60分の演習をなるべく丁寧に見落とすことなく事実関係を拾うことである。実際、1回の受託で50-100名の受講者をアセスメントし、その演習は1000以上にもなる。こうした場合、我々アセッサーは、統合会議やレポート作成の際に観察記録用紙を丹念に見て演習の状況を再現し、その上で評定している。

ところが、採用担当者の多くは、履歴書やエントリーシート、あるいは適性テストの束を持ち、その欄外などに軽くメモをとり、面談実施後に合否や点数などを記入する用紙に記入している。これでは、有効に面談したことにならない。履歴書の確認なのか、趣味などの確認なのか、性格テストをその場で眺めているのか・・・。

また、ひどい採用担当になると、討議の途中から入室したり、あるいは途中で退室したり、一部のシーンだけを拾って、いかにも見切ったといった気分で自己完結させてしまったりする。

メモ用紙は別に定型化しなくてもいいが、面接官が記録しやすいようにすること、また他の担当者が後で見てわかるか、面接実施後に申し送りができることが重要である。しかし、こういう基本的なことはできていない場合が多い。また、面接がタイト過ぎて、やり放しになっていることもある。面接を行ったら、その合間に十分な統合時間、評定結果を検討する時間を取り、正確に評価することが重要である。その一方で、面接の負荷が大きくなりすぎないように、筆記試験や適性試験、集団面接などの方法で受検者を絞り込んでおく必要がある。

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