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◆相対評価とヒューマンアセスメントで昇格・昇進は決めよ! |
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人事考課の通説は絶対評価である。社内で評価基準を作り、その基準に即して点数を決める。相対評価を行なうことに関しては労働組合が反対しているケースもある。しかし、あえて言うが、日本の人事考課の主流は相対評価であることを最初に強調したい。
一次考課では絶対評価方式になっているし、人事考課の仕組みも基本的にそうなっている。しかし、その結果は、人間関係で8割決まっている。中途採用者は不利になっているし、合併などで立場の弱かった会社出身の人事考課の成績は総じて低く抑えられている。必ずしも業績がそのまま人事考課に反映されているわけではない。
昇格、昇進では大きく昇給するし、適任者を抜擢しないと、組織の生産性が下がってしまう。そこで、人事考課の情報を活用することになるが、実際にはその時々の企業業績、部門業績、所属先の業績に影響されていることも多く、適性が判断できる材料になっているわけではない。
多くの企業が行なっているのはワークショップ型研修でのヒューマンアセスメントである。これは演習を通じて、個人の意欲や能力を明らかにするプログラムである。米国でも業績評価の結果は3割程度で、7割以上はヒューマンアセスメントを外部委託し、その結果を尊重している。あるポストがあるとして、その登用にはアセスメントプログラムが用いられる。エグゼクティブ選抜専門のアセスメント機関もある。
日本では震災で企業がリスクに直面している。トップの力量、度量が問われている。現状を打破するには、末端の営業マンのセールススキルはほとんど関係がない。有能なトップを選抜できていないために右往左往している企業が毎日ニュースなどで取り沙汰されている。
相対評価のメリットは明快なこともあるが、基準をシンプルにできることである。もちろん、指導育成と評価を関連付けるなら問題も多い。
また、ヒューマンアセスメントはコストが高いので、簡便な方法を企業なりに工夫することも必要であろう。
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