株式会社JEXS
 ◆看護師におけるバーンアウトと離職意思
    Burnout and Turnover Intention among Nurses

要旨

この研究の目的は、看護師におけるバーンアウトに対して何が影響しているかを検討することである。バーンアウトは、ストレッサーとしての職場環境要因、組織コミットメント、ビッグ5などの性格特性、価値観などによって影響されている。この研究では、職場環境要因として、①職務葛藤、②同僚による援助、③上司葛藤、④過重労働、⑤同僚葛藤という5つの要因が明らかになった。また、幻滅要因(期待と異なるリアリティ・ショック)として、職務内容、上司、勤務先(組織)の3つが明らかになった。キャリア・アンカーとして、専門性追求、ワーク・ライフ・バランス追求、昇進追求、自律性追求、処遇追求の5つがある。これらによってバーンアウトは異なってくる。仕事観は目的意識と言い換えることができるが、これによってバーンアウトが異なるとは言えない。性格特性によってバーンアウトは異なる。幻滅曲線は入職1年を超える頃に落ち込み、これは介護職とは異なる軌跡を示す。


Abstract

The purpose of this article is to examine what affects the burnout among nurses. Antecedent studies show that burnout is affected by workplace environment as a stressor, organizational commitment, personality (e.g. big 5), and value. In this study, five factors (job conflict, support by co-workers, conflict with boss, work load, and conflict with co-workers) were revealed as workplace environment factors, and three factors (job contents, boss and origination) were identified as disillusion factors (i.e. reality shock which is different from their expectations.) As Career Anchors, we found out five orientations: Specialty-seeking, Work/Life Balance Seeking, Promotion Seeking, Autonomy Seeking, and Compensation Seeking. Burnout depends upon these career anchors. While job credo means 'Objective Orientation', burnout does not necessary depend on it, but it does upon personality traits. Disillusionment curve of the nurses drops after one year of their employment, which shows different trajectory from that of care workers.


【キーワード】 バーンアウト 組織コミットメント 離転職意思 性格特性 価値観


1.課題

1.1. 問題意識

対人援助職ということで看護師及び介護職についてはバーンアウトという観点で研究されてきている(井村,2006)。永井・小野(2008)は、施設内で働く介護職 を対象にしてバーンアウトと離・転職意思、またその背景になると考えられる組織コミットメント、またストレッサーとしての職場環境要因、さらに仕事観、期待ギャップ、性格特性(Big 5)などを変数として検討したところ、①介護職においては、入職6ヶ月から1年以内に際立ったバーンアウトと期待ギャップによる幻滅(disillusionment)が発生すること、また②バーンアウトが離・転職意思の先行指標になることが確認された。小野(2007)は、仕事観によってバーンアウトが異なると考え、仕事観の違いによって作られた5つのクラスターによってバーンアウトが異なることを示した。すなわち、経済的動機を重視する実利指向性では、顕著なバーンアウトが見られる一方、仲間との交流や自らの健康の維持、能力の活用を志向する自己実現型と、信念を強く持ち、それを追求しようとする信念堅持型では、バーンアウトが起こりにくい。

本研究では、介護職における研究モデル(永井・小野,2008)を踏まえ、看護師について検討することにした。わが国における先行研究を見ても、介護職よりも看護師における方が研究の蓄積がはるかに多い。また働く女性の典型的職種として看護師は、介護職、教員、公務員などと並んで、量的な広がりが非常にある。そこで、看護師において離・転職意思が環境的要因によってどのように形成されるのか、また性格特性や価値観など個人的特性によってバーンアウトがどのように異なるのか、などの論点を中心に検討することにした。これらを通じて、働く女性の典型的職務としての看護師のキャリアにおける諸問題と、それに対するHRM施策を明らかにすることが狙いである。最初に理論的背景について検討しておきたい。

1.2. 理論的背景

1.2.1. バーンアウト

バーンアウトは、Freudenberger(1974)によって提唱され、意欲的・献身的に働いていた人が疲労困憊して消耗し、様々な心身症状を示す職業的なストレスのひとつとして知られるようになった。1980年代以降は、バーンアウトの測定尺度が開発され、実証研究が行なわれるようになった。中でも、Maslach & Jackson(1981)は、MBI(Maslach Burnout Inventory)を開発し、バーンアウトを「情緒的消耗感」、「脱人格化」「個人的達成感(の減少)」の3つの側面をもつ症候群として操作的な定義を行なった(久保・田尾,1994;田尾・久保,1996;久保,2004)。

1990年代以降は、バーンアウトの包括的なモデルとして、その先行条件となる個人的・環境的変数を組み込むことが重要であるとされるようになった(例えば、Richardsen & Burke,1995)。Leiter(1991)は、仕事上の要求や対人葛藤が情緒的消耗感をもたらし、専門的価値との葛藤や、同僚・上司からのサポートを失うことが脱人格化、個人的達成感の減少をもたらすことを示した。また、個人属性や性格との関連では、一貫して年齢及び経験年数が関連していると指摘されている(Maslach et al.,2001)。すなわち、年齢では20歳代、そして経験年数では1年から5年以内のバーンアウトが顕著だとされている(例えば、Maslach & Jackson,1981)。また、性格に関しては、ビッグ5における神経症傾向や調和性が関連しているとされているが(福島他,2004)、加えて開放性が関連しているという報告もある(永井・小野,2008)。性格特性とバーンアウトとの関連に関する研究は日本ではまだ多くない(中村・稲岡,1985;増田・外島・藤野,2003など)。

看護師研究においてバーンアウトを測定尺度とする研究は、これまでにも数多く展開されてきている(小林,2001;上田,1995;内野,2006;中村,2006;和田・佐々木,2006;安藤・片岡・小林,2006;佐藤・宮本,2006;一瀬,2006など)。対人的援助職である看護師において、バーンアウトは転職意思と共に結果変数として重視されてきたが(松原他,2004)、不適応現象のピークを示す自発的離職の先行指標となるとも考えられる。また、バーンアウト自体を1つのプロセスとして捉え、その経過を検討しようとする研究もある(例えば、Leiter & Maslach,1988)。荻野(2004)は、バーンアウトの3つの下位尺度が順次発生していくと捉え、情緒的消耗感が最初に起き、脱人格化、個人的達成感の減退が続いて生じてくることを示している。

1.2.2. 組織コミットメント

組織コミットメントは、組織行動の研究者のみならず、実務家の関心を集めてきた。その背景として、仕事に対するコミットメント(work commitment)が従業員の業績や、組織市民行動(organizational citizenship behavior)、遅刻・欠勤(absenteeism)などを決定付けてきたことがある(Blau,1985;Cohen,1993;Wiener & Vardi,1980)。コミットメントは、単に組織に愛着を示すというのではなく、複数の軸に従って発揮されるものである。例えば、Morrow(1983)は、ワーク・コミットメントの対象を、①労働観、②労働組合、③職務、④組織(勤務先)、⑤キャリアに分類している。Allen & Meyer(1990)は、組織コミットメントを、①情緒的(affective)、②存続的(continuous)、③規範的(normative)の3つの要素からなる、と考えた。情緒的コミットメントとは、組織に対する愛着や同一化のことである(Dunham, Grube, & Castaneda, 1994)。また存続的コミットメントとは、組織を去る時に払う代償に対する知覚に基づくもので、転職先の有無にも関係するとされている。さらに規範的コミットメントとは、理屈抜きにコミットすべきという忠誠心を表す。Meyer, Allen, Smith(1993)は、これら3つの要素の根底にあるのは、「組織との関係性」と、辞めるか留まるかという「転職意思」であるとする。そして、組織との関係性を示す各要素は経験の違いにより形成され、それぞれが異なる行動に結びついていくが、組織内での経験が期待と一致し、欲求が満たされると、情緒的コミットメントが形成される、としている。組織に対する投資やBecker(1960)のいうside betsが蓄積したと個人に知覚されると、存続的コミットメントが形成される。一方、組織に対する忠誠心を強調するような「組織社会化」を経験すると、規範的コミットメントが形成される。情緒的および規範的コミットメントは、勤務成績や組織内でのシチズンシップに関係する一方、存続的コミットメントはそれらと無関係(または負の関係)であることが一般的に理解されている。

ワーク・コミットメントや職務満足感は、仕事への態度(work attitude)として長らく研究の対象とされてきたが、仕事だけでなく、仕事以外の要因を組織行動の研究に取り入れていく必要性が主張されている(Kirchmeyer,1992;Cohen,1995)。そのため、「仕事以外の生活(non-work life)」についても考慮すべきだという研究の流れになってきている。働く人々の就業意識が多様化し、雇用環境が変化する今日においては、様々な形態の帰属意識を取り上げることが有効である。また、仕事以外の生活を射程に入れたコミットメント尺度を検討していくべきである。そこで、本研究では、組織コミットメントに関する主な項目を取り上げ、さらに仕事以外の生活やワーク・ライフ・バランスを考慮した独自の項目設定を行なった。

<組織コミットメントの主な項目>
1. 職務満足感(Job Satisfaction)
2. 継続的コミットメント(Continuous Commitment)
3. キャリア・コミットメント(Career Commitment)
4. 仕事への没入感(Job Involvement)
5. 帰属意識(Affective Commitment)

1.2.3. キャリア・アンカー

キャリア・アンカーとは、その人のキャリアを導く背景のことである。シャイン(2003)は主なキャリア・アンカーが5つに分類されるとした。すなわち、①「管理能力」、②「技術的・機能的能力」、③「安全性」、④「創造性」、⑤「自律・独立」である。管理能力とは組織の中で責任ある役割を担うことを望むことであり、技術的・機能的能力とは自分の専門性や技術が高まることを強く望むことである。安全性とは安定的に1つの組織に属することを望むことである。創造性とはクリエイティブに新しいことを生み出すことを望むことである。自律・独立とは自分で独立することを望むことである。キャリア・アンカーを見極めて企業や組織は人事制度を設計し、個人はキャリアを選択すべきであるとされている。

針原(2006)は、女性のキャリア・アンカーについて次のようにまとめている。

① 専門的・職能別コンピタンスとは、自分の才能を発揮し、専門家(エキスパート)であることを自覚して満足感を覚えることで、専門分野での管理職になることはいとわないが、管理職になることには価値を置かない。
② 全般管理コンピタンスとは、経営管理そのものに関心を持ち、ゼネラルマネージャーに求められる有能さを身につけていることに価値を置くものである。組織の段階を上がり、責任ある地位に着きたいという願望を抱いている。
③ 自立・独立とは、どんな仕事に従事しているときでも、自分のやり方、自分のペース、自分の納得する仕事の標準で物事を進めることを好むことである。そのため、組織での生活を制約の多い非合理的なものと感じ、自分のプライベートな生活を侵害するものと認識する。
④ 保障・安定とは、安全で確実と感じられ、将来の出来事を予測することができ、しかもうまくいっていると知りつつゆったりとした気持ちで仕事ができ、そんなキャリアを送りたいという欲求を最優先させることである。そのため、安定していて頼りにできるというイメージのある組織で仕事を探すことが多い。
⑤ 起業家的創造性とは、新しい製品や新しいサービスを開発したり、財務上の工夫で新しい組織をつくったり、あるいは現存する事業を買収してもくろみどおりに事業を再編したりして新しい事業を起こす欲求を強く意識していることである。人生の早い時期からその意識を強く持つ人が多い。
⑥ 奉仕・社会貢献とは、自分の中心的な価値観を仕事の中で具体化したいという考えから職業につくことである。そのため、何らかの形で世の中をもっとよくしたいという欲求に基づいてキャリアを選択する。
⑦ 純粋な挑戦とは、自分のキャリアの特徴は、何事にも(あるいは誰にでも)打ち勝つことができると自覚しているところにあることである。そこで、不可能と思えるような障害を克服すること、解決不能と思われてきた問題を解決すること、極めて手ごわい相手に勝つことなどを、自分自身の成功であると考える。
⑧ 生活様式とは、生活全体を調和させることができなければならないと考えることである。そこで、個人や家族のニーズ、キャリアのニーズをうまく統合させる方法を見出したいと考える。組織のために働くことには前向きではあるが、自分の時間の都合に合わせた働き方が選択できるという条件を求める。

1.3. 仮説

本研究では次のような仮説を想定し、検討することにした。先ず、バーンアウトは離・転職意思の先行指標となることから、次の仮説を置くことができる。

仮説1: 離・転職意思はバーンアウトと有意な正の関係を示す
仮説1-1:離職意思はバーンアウトの下位尺度と有意な正の関係を示す
仮説1-2:転職願望はバーンアウトの下位尺度と有意な正の関係を示す
仮説1-3:現状への閉塞感はバーンアウトの下位尺度と有意な正の関係を示す

また、組織コミットメントは継続的な就業意欲や、組織からの離反を示す指標になるものと考えられる。そこで、次の仮説を置くことができる。

仮説2:離・転職意思は組織コミットメントと有意な関係を示す

また、バーンアウトが発生することにはストレッサーとしての職場環境要因があると考えられる。そこで、次の仮説を置くことができる。

仮説3: バーンアウトは職場環境要因と有意な関係を示す

また、バーンアウトは個人の抱く組織コミットメントによって異なるものになると考えられる。そこで、次の仮説を置くことができる。

仮説4: バーンアウトは組織コミットメントと有意な関係を示す

また、バーンアウトは個人的現象であり、それは個人の持つ特性(性格特性や価値観など)によって異なるものとなるはずである。本研究では、個人特性として、仕事観、性格特性、キャリア・アンカーを想定している。そこで、次のような仮説を置くことができる。

仮説5:仕事観によってバーンアウトは異なるものとなる
仮説6:性格特性によってバーンアウトは異なるものとなる
仮説7:キャリア・アンカーによってバーンアウトは異なるものとなる

また、幻滅曲線は入職後一定期間の後に下落し、その後、緩やかに回復するとされている。看護師においてもV字型のカーブを描くものと予測される。そこで次の仮説を置く。

仮説8:看護師における幻滅曲線は当初下落し、やがて底を打って緩やかに回復する


2.方法

2.1. 調査対象

調査の対象になったのは九州の3つの病院で、看護師329名分の有効回答を得た。調査法は留め置き法で、配布数は450、回収率は73.1%だった。

2.2. 手続き

分析に当たってはSPSS.ver.16.0を用いた。また、信頼性の確認にはクロンバックのα係数を用いた。

2.3. 調査項目

調査項目はフェイスシートとして年齢、経験年数、転職回数、居住形態、職位などをたずねる項目のほか、以下の項目から構成された。

バーンアウト

Maslach & Jackson(1981)によるMBIを久保・田尾(1994)が翻訳したもの。17項目からなり、最近の状況を「全くない」から「いつもある」までの5件法でたずねた。

ストレッサー(職場環境要因)

永井・小野(2008)の介護職研究の質問項目を看護師の仕事内容を考慮し、改訂したもので、19項目。最近状況を「全くない」から「いつもある」までの5件法でたずねた。

組織コミットメント

日本労働研究機構(2003)の調査で明らかになったものから、項目を選択した。さらに、職務への不適応感、人生の充実感、現在の生活の持続可能性に関する項目を加え、24項目とした。「全く当てはまらない」から「全くその通り」までの5件法でたずねた。

期待ギャップ

若林(1985)の示す期待ギャップに関する項目を参考に、永井・小野(2008)が改編したものをベースにした15項目。「期待以上」から「全く期待外れ」まで4件法でたずねた。

事観
小野(2007)が示す項目を一部改編した9項目。「全く当てはまらない」から「全くその通り」までの5件法でたずねた。

性格特性

佐野・槇田(1960)の唱えた気質理論に基づく50項目をAGP行動科学分析研究所が改編、追加した75項目についてさらに独自に5項目を加えた80項目。「当たっていない」から「当たっている」までの4件法でたずねた。

キャリア・アンカー

先行研究(針田,2006)を踏まえ、看護師の仕事内容を考慮し、整理した17項目。「全く当てはまらない」から「全くその通り」までの5件法でたずねた。


3.分析結果

3.1. バーンアウトの因子構造

バーンアウト尺度の17項目について直交バリマックス回転を伴う主因子法による確証的因子分析を行なった。固有値1.0以上の基準で3つの因子が得られた。各因子は先行研究にある「脱人格化」、「個人的達成感」、「情緒的消耗感」と解釈された。なお、α係数は、.88、.83、.83だった。

3.2. 職場環境要因の因子構造

職場環境要因に関する19項目について斜交プロマックス回転を伴う最尤法による確証的因子分析を行なった。固有値1.0以上の基準で5つの因子が得られた。各因子を、①「職務葛藤」、②「周囲の援助」、③「上司葛藤」、④「過重労働」、⑤「同僚葛藤」と命名した。α係数は、.80、.74、.78、.75、.60だった。

3.3. 組織コミットメントの因子構造

組織コミットメントに関する24項目について斜交プロマックス回転を伴う最尤法による探索的因子分析を行なった。固有値1.0以上の基準で6つの因子が得られた。各因子を、①「職務満足」、②「仕事への没入感」、③「帰属意識」、④「継続的コミットメント」、⑤「職務への不適応感」、⑥「生活の充実感」と命名した。α係数は、.84、.80、.78、.78、.73、.67だった。

3.4. 期待ギャップの因子構造

期待ギャップに関する15項目について直交バリマックス回転を伴う主因子法による探索的因子分析を行なった。固有値1.0以上の基準で3つの因子が得られた。各因子を、①「仕事内容」、②「上司」、③「勤務先」と命名した。α係数は、.85、.77、.77だった。

3.5. 仕事観の因子構造

仕事観に関する9項目について斜交プロマックス回転を伴う主因子法による探索的因子分析を行なった。固有値1.0以上の基準で3つの因子が得られた。各因子を、①「目的意識」、②「自己充足」、③「経済的動機」と命名した。α係数は、.76、.54、.36だった。因子Ⅰ以外は信頼性が低かった。仕事観については「目的意識」のみを変数とし、組織コミットメントに含めることにした。

3.6. キャリア・アンカーの因子構造

期待ギャップに関する17項目について斜交プロマックス回転を伴う主因子法による探索的因子分析を行なった。固有値1.0以上の基準で5つの因子が得られた。各因子を、①「専門性追求」、②「WLB追求」、③「昇進追求」、④「自律性追求」、⑤「処遇追求」と命名した。α係数は、.68、.65、.70、.65、.55だった。⑤については信頼性がやや低かったが、「報酬・処遇の享受」と「長期的な安定雇用の享受」がその項目であり、フェイス・バリディティはある。そこで、5つの測定尺度を全て変数に組み入れることにした。

3.7. 予備的調査

予備的調査として測定尺度間の相関係数を求めた(表1)。これによると、正の関係として、情緒的消耗感×脱人格化、職務満足×個人的達成感、仕事への没入感×(個人的達成感、職務満足)、帰属意識×(個人的達成感、職務満足、仕事への没入感)、仕事内容のギャップ×(脱人格化、情緒的消耗感)、上司へのギャップ×脱人格化、勤務先へのギャップ×(脱人格化、情緒的消耗感)が核にすることができた。一方、負の関係として、帰属意識×脱人格化、職務への不適応感×(個人的達成感、職務満足)、仕事内容のギャップ×(個人的達成感、職務満足、帰属意識)、勤務先のギャップ×(個人的達成感、職務満足、帰属意識)を確認することができた。


【表1】 測定尺度の相関
注 Pearsonの相関係数 **:p<.001 *:p<.005


3.8. 離・転職意思形成のプロセスの検討

3.8.1. 離・転職意思の相関

離・転職意思に関する相関係数を求めたところ(表2)、正の関係として、転職願望×離職意思、現状への閉塞感×離職意思、負の関係として、継続的就業意思×現状への閉塞感が認められた。分析手続きの簡素化のため、この中から、離職意思と現状への閉塞感を代表的指標にすることにした。

【表2】 離・転職意思の相関>

3.8.2. 離・転職意思とバーンアウト

離職意思を従属変数とし、バーンアウトの下位尺度を独立変数として強制投入法による重回帰分析を行なったところ、脱人格化(β=.30,p<.001)と情緒的消耗感(β=.17,p<.01)に有意な正の関係が認められた。決定係数は調整済みR2=.20だった。また、現状への閉塞感について同様の分析を行なったところ、脱人格化(β=.29,p<.001)、情緒的消耗感(β=.25,p<.001)、個人的達成感の減少(β=.19,p<.001)で、有意な正の関係が認められた。決定係数は調整済みR2=.37だった。

3.8.3. 離・転職と組織コミットメント

離・転職意思と組織コミットメントの関係を探るため、離職意思を従属変数とし、組織コミットメントを独立変数とする強制投入法による重回帰分析を行なったところ、①職務満足(β=.29,p<.001)と②職務への不適応感(β=.20,p<.001)に有意な正の関係が認められた。なお、決定係数は調整済みR2=.21だった。また、現状への閉塞感について同様の分析を行なったところ、①職務満足(β=-.39,p<.001)、②帰属意識(β=-.29,p<.001)、③職務への不適応感(β=.11,p<.05)だった。職務満足と帰属意識は有意な負の関係、職務への不適応感は有意な正の関係が認められた。決定係数は調整済みR2=.40だった。

3.9. バーンアウトプロセスの検討

3.9.1. バーンアウトと職場環境要因

バーンアウトの下位尺度を従属変数とし、職場環境要因を独立変数とする重回帰分析を行なった(表3)。これによると、脱人格化に対しては職務葛藤、上司葛藤が有意な正の関係を示し、周囲の援助が有意な負の関係を示した。情緒的消耗感に対しては職務葛藤、上司葛藤、過重労働が有意な正の関係を示した。また、個人的達成感に対しては職務葛藤が有意な負の関係、周囲の援助が有意な正の関係を示した。決定係数は調整済みR2がそれぞれ、.30、.34、.15だった。

【表3】 バーンアウトと職場環境要因の重回帰分析

3.9.2. 性格特性とバーンアウト

性格特性については80項目を探索的因子分析によって6因子に分け、さらに因子を絞って因子分析を行ない、項目を絞り、α係数を求めた。ところが、.6以上のα係数になったのは4因子だけだった。これらはそれぞれ、①「劣等感」、②「弱気さ」、③「指導性」、④「攻撃性」と命名された。各因子のα係数は、.70、.61、.63、.66だった。

バーンアウトの下位尺度を従属変数にし、性格特性を独立変数とする重回帰分析(ステップワイズ法)を行なった。脱人格化については劣等感(β=.27,p<.001)、指導性(β=-.14,p<.01)、攻撃性(β=.13,p<.01)が有意な正の関係で、決定係数は調整済みR2=.14だった。情緒的消耗感については劣等感(β=.36,p<.001)が有意な正の関係、指導性(β=-.14,p<.01)が有意な負の関係で、決定係数は調整済みR2=.17だった。個人的達成感については指導性が有意な正の関係(β=.35,p<.001)、攻撃性が有意な負の関係(β=-.14,p<.01)で、決定係数は調整済みR2=.15だった。

3.9.3. 組織コミットメントとバーンアウト

組織コミットメントとバーンアウトの関係を探るため、バーンアウトの下位尺度を従属変数にし、組織コミットメントを独立変数にする強制投入法による重回帰分析を行なったところ(表4)、脱人格化に対しては職務満足、帰属意識が有意な負の関係、職務への不適応感が有意な正の関係だった。情緒的消耗感に対しては職務満足、生活の充実感が有意な負の関係、職務への不適応感が有意な正の関係だった。個人的達成感に対しては全ての項目が有意だったが、継続的コミットメントと職務への不適応感以外は正の関係だった。決定係数は調整済みR2がそれぞれ、.44、.31、.49だった。

【表4】 バーンアウトと組織コミットメントの重回帰分析

3.9.4. キャリア・アンカーによるタイプ化

キャリア・アンカーについての各測定尺度についてクラスター分析を行なった(Ward法、平方ユークリッド距離、標準化なし、階層数4)。各クラスターを独立変数にし、各測定項目を従属変数にして「グループごとの平均」を求め、全体の平均を分母にして指数化した。これをグラフ化し、各クラスターを4つのタイプとして認識した(図1)。それぞれ「WLB志向型」、「昇進志向A型」、「昇進志向B型」、「低アンカー型」と命名された。A型とB型では処遇を求めるかどうかに差がある。これについてバーンアウトの平均値を示した(表5)。これによると、クラスターによる差が認められるものの、あまり大きな差ではない。

【表5】 キャリア・アンカーとバーンアウト

【図1】 キャリア・アンカーの4タイプ

3.9.5. 離・転職意思とバーンアウト

離・転職意思とバーンアウトの関係を探るため、離職意思、現状への閉塞感、転職願望のそれぞれについて、高い群(「非常に当てはまる」と「当てはまる」と回答した群)と低い群(「当てはまらない」と「全く当てはまらない」と回答した群)に分けた(図2・図3・図4)。これによると、離職意思、現状への閉塞感、転職願望の高い層はバーンアウトの度合いがより高い。


【図2】 離職意思とバーンアウト

【図3】 現状への閉塞感とバーンアウト

【図4】 転職願望とバーンアウト

3.9.6. 経験年数とバーンアウト

経験年数によってバーンアウトがどのように変化するかを明らかにするため、男女別に図示した(図5・図6)。これによると、情緒的消耗感については入職後早い時期から個人差があり、長期的には平均値に収斂していることがわかる。また、脱人格化は情緒的消耗感以上にばらつきが大きい。これらから、バーンアウトは個人的現象であることが理解される。


【図5】 経験年数とバーンアウト(情緒的消耗感)

【図6】 経験年数とバーンアウト(脱人格化)

3.9.7. 幻滅曲線

経験年数を独立変数にし、幻滅度合い(期待ギャップの平均値の負の値)を従属変数にし、これを図示したところ(図7)、幻滅曲線が描かれた。永井・小野(2008)で求められた介護職(女性のみ)の幻滅曲線を同じグラフに描いたところ、両者に差異が見られた。


【図7】 幻滅曲線


4.討論

4.1. 結論と考察

先ず、離・転職意思とバーンアウトの関係では、離職意思、転職願望、現状への閉塞感ともバーンアウトの下位尺度と有意な関係を示した。よって、「仮説1: 離・転職意思はバーンアウトと有意な正の関係を示す」は、支持された。離・転職意思とバーンアウトの関係を見ると、設問項目としては現状への閉塞感がより適合度が高い。離・転職意思の項目では、現状への閉塞感が離職意思の先行指標になり、現状への閉塞感の先行指標ないし代理指標がバーンアウトであると考えることができる。

次に、離・転職意思と組織コミットメントの関係では、離職意思と現状への閉塞感が組織コミットメントの下位尺度と有意な関係を示した。よって、「仮説2:離・転職意思は組織コミットメントと有意な関係を示す」は、支持された。離・転職意思と組織コミットメントの関係を見ると、現状への閉塞感がより適合度が高い。このことから、離・転職意思に関する設問項目では、現状への閉塞感が組織コミットメントの危機を示す代理指標になると考えられる。

次に、職場環境要因との関係では、バーンアウトの下位尺度と有意な関係が認められた。よって、「仮説3: バーンアウトは職場環境要因と有意な関係を示す」は、支持された。3つの下位尺度は、異なる職場環境要因と関連しており、バーンアウトが段階的に起こると考えても、同時並行的に起こってくると考えても、3つの測定尺度を置くことには意味があると考えられる。

また、バーンアウトと組織コミットメントの関係では、職務満足は.5以上の強い相関を示し、仕事への没入感、帰属意識、職務への不適応感は.3以上のやや弱い相関を示した。継続的コミットメントと生活の充実感は.2以上の弱い相関を示した。よって、「仮説4: バーンアウトは組織コミットメントの下位尺度と有意な関係を示す」は、支持された。職務満足はバーンアウトと表裏一体の関係にあると言えるが、継続的コミットメントや生活の充実感は直接的にバーンアウトの代理指標になるような関係にはないと考えるべきであろう。また、個人的達成感は、組織コミットメントの下位尺度全てと相関を示しており、組織コミットメントは、個人的達成感の減少の代理指標になると言えよう。

次に「仮説5:仕事観によってバーンアウトは異なるものとなる」は、組織コミットメントと共に検証したが、部分的に支持された。ただし、仕事観は本研究における検討に関する限り、想定している3つの因子に分解することが困難で、せいぜい「目的意識」と言い換えられるに過ぎない。このような目的意識の強さがバーンアウトと関係があると指摘してもあまり意味があるとは言えない。

また、「仮説6:性格特性によってバーンアウトは異なるものとなる」は、部分的に支持された。80項目から作成された4つの尺度によって測られた性格はある程度、バーンアウトの度合いを予測していた。劣等感、指導性の欠如、攻撃性はバーンアウトを予測していた。しかし、本研究におけるテスト項目では、パーソナリティの全体をプロファイルするのにはやや不十分だった。

さらに、「仮説7:キャリア・アンカーによってバーンアウトは異なるものとなる」は、支持された。しかし、キャリア・アンカーによる違いはあまり大きなものではなく、それ以外の要因も併存して格差が生じていると考えるべきかもしれない。

最後に、「仮説8:(看護師における)幻滅曲線は当初下落し、やがて底を打って緩やかに回復する」は、支持された。介護職(女性のみ)と比較すると、看護師の特徴は当初やや上昇し、入職して1-3年で落ち込んでいる。これは、入職して1年間は新人扱いをされ、プリセプターなどのフォローも期待できるが、2年目になると、次の新人が入職して「新人」扱いされなくなり、そのために不安感や上位者からのフォローを望めなくなること、また入職して一定期間が経過し、職場や職務の事情、将来性が読めるようになり、職業人としての将来を憂慮する時期を迎えることがあるのかもしれない。

4.2. 介護職研究との比較

永井・小野(2008)は、施設内で働く介護職についてそのバーンアウト、組織コミットメント、離・転職意思などについて、性格特性(Big 5)や仕事観(働く目的)などを媒介変数(または原因変数)にして検討した。今回の看護師調査は、この研究モデルを踏まえているが、性格特性のフレームは異なるものとしたこと、また離・転職意思を単純に二者択一とするのではなく、5段階尺度としたこと、などいくつかの相違がある。

まず幻滅曲線の軌跡の違いである。介護職では、入職して6ヶ月を経過すると、幻滅曲線が急速に落下し、1年に満たない時期に最も下落した状態になる。回復は転職意思によって異なるが、比較的回復ピッチが早い。それだけ悪化した人については離職率が高いのかもしれない。これに対して、看護師では入職1年間は悪化せず、むしろ改善されていき、1年を越えると、悪化していく。回復は比較的緩やかである。

次にバーンアウトに関しては転職意思と関連している点で共通している。転職意思の高さとバーンアウトはパラレルな関係にあり、定着意思のある場合、バーンアウトの度合いは相対的に低い。

また性格特性については単純比較できないが、神経症傾向(看護師調査では「劣等感」)の強い人について相対的に不適応が起こりやすい点では共通している。また看護師調査における「指導性」は介護職調査で活用されたBig 5における開放性にほぼ相当すると考えるが、それらは職務適応に関係している。

4.3. 本研究における含意と政策的課題

本研究における含意として、看護師と介護職とでは職務内容において異なるものの、対人援助職であること、共に入職前に自己の活躍についての大きな期待がある反面、入職後に大きなギャップを感じ、リアリティ・ショックを覚え、多かれ少なかれ離・転職意思を抱く者がいることが明らかになったことである。その比率は決して低くない。そこで、新人の不適応に対する適切なサポート、支援体制を構築することがHRM施策の上で必要であると考えられる。

1つには入職前に職務に対する期待を高める一方で、職務の現実を適切に知らせることである。これはWanous(1980)によってrealistic job preview と呼ばれているものである。例えば、ビデオを作って入職前に観てもらうのも1つの方法かもしれない。また1つには新人研修やフォロー研修を適切に行なうことである。介護施設に関する個別調査によると、新人の研修期間はかなり差がある(1日程度から2ヶ月程度まで)。看護師においても十分な研修期間を置くと同時に、節目でフォロー研修を行なうことが必要である。さらに意識調査の実施である。今回、3つの病院において意識調査を行なったが、ある階層に関しては悲鳴に近いほど呻吟する状況が垣間見られた。こうした状況を定期的にモニタリングする必要性が高いだろう。それによって適切な対処も考えられるはずである。また、メンター制度や相談制度を置くことである。仕事上の相談相手がいることは看護師においても介護職においてもバーンアウトを生じさせにくいことが明らかになっている。新人についてはよき先輩がいて、いろいろなアドバイスを行ない、将来目指すべきモデルになることが必要である。一方、新人でない人についても適宜、相談に乗り、気軽に助言できることが望ましい。その場合、日常、支持命令の関係のある直接の上司でない先輩が望ましいと考える。

4.4. 限界と今後の課題

本研究にはいくつかの限界がある。先ず、性格テストの不十分さである。実用に供しているテストの質問項目を用いて実施したが、α係数が.6以上の項目は4つに過ぎない。これでは十分なパーソナリティの把握は困難である。今後、テスト項目を変更して綿密に検討してみる必要がある。また、その場合、4件法から5件法にするなど尺度の工夫を併せて行なう必要がある。それによってトータルなパーソナリティ把握を行ない、それがバーンアウトや離・転職意思と関連しているのかを綿密に検討し、明らかにすることが可能となる。また、仕事観についても、設問項目を増やすなどして再検討しなければならない。現状の9項目から3つの因子を抽出することには限界がある。さらに、キャリア・アンカーによる差についても、他の属性を考慮し、綿密に検討してみる必要がある。本研究における設問では就業意識の差を認めることは難しかった。最後に、幻滅曲線は経験年数/入職年数をもう少し細かくして描いてみる必要がある。現状の刻み方では3年未満の状況が今ひとつ見えてこない。また、どういうことでリアリティ・ショックがあるのかを綿密に検討してみる必要がある。そのためには聴き取り調査なども併せて行なうべきである。背景となる要素が明らかになれば、それに対する施策も自ずと明らかになるからである。


謝辞

本研究を行なうに当たり、九州大学医学部保健学科教授の北原悦子先生には調査対象となる病院をご紹介頂くなどご配慮を頂いた。また、看護師について研究する上でも貴重なご示唆を頂戴した。記してお礼を申し述べたい。



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