株式会社JEXS
 ◆介護士のバーンアウトと離職 Burnout and Turnover of Care Workers

英文アブストラクト

The issue of care workers working to care for the elders is increasing importance rapidly. Why? Since their working conditions and environments have been not so comfortable and sometimes poor, and besides not so small conflict or stress in human relations thereby, many short resign occur and there are frequent shortages of workers in this field. The purpose of this article is to examine the factors of care workers in burnout and thereby to suggest the coping policies to decrease reign and to accept daily well-being. We challenge to build up a new model analyzing the care workers behaviors by using Cluster Analysis. In this study we research 203 care workers in Fukuoka Prefecture and analyze the structure of burnout and the background of turnover by personal credo/value, characters (Big Five), organizational commitment, the gap between expectation before organizational entry and the real acceptance after that, and role conflict with boss, client, and coworkers.

和文要約

近年、老人介護の現場で働く介護士の問題の重要性は急速に高まっている。どうしてだろうか。労働条件はしばしば不快で、職場環境も快適ではなく、時には劣悪である。加えて人間関係に関する葛藤もあり、大量の短期離職があり、人材不足が現場で起こっている。この研究の目的はバーンアウトに陥っていく介護士・ケアワーカーの背景にある要因を分析し、それによって離職率を提言し、快適に日々を送れるための対処法を示唆することにある。この研究ではクラスター分析によって新しい研究モデルを作り上げようと試みられた。調査研究では福岡県在住の203名の介護士を対象にし、離職の背景として、仕事観、性格特性(ビッグファイブ)、組織コミットメント、入職前の期待感と入職後の受け止めに関する現実のギャップ、そして上司、利用者、同僚との葛藤を考慮した。


I. 問題の所在

老人介護をめぐる労働環境は決して快適と言える状況にはない。現に介護職に就く者の多くがさまざまな理由から短期離職に陥っており、介護の現場では慢性的で深刻な人手不足とそれによる熟練形成の困難という問題が生じている。介護労働安定センターの2005年調査によると、特別養護老人ホームなど施設勤務の介護職の離職率は、正社員・非正社員計で22.6%、非正社員だけに限ると30.5%と極めて高い離職率である。これに対し、一般産業計 のそれは17.5%となっている。介護職における離職率はかなり高い。本研究では老人介護職を広くケアワーカーと捉え、その離職行動と、その背景にあるバーンアウト現象、組織コミットメントなど様々な要因から構造的に分析しようとしている。


II. 介護士に関する研究動向と本研究の意義

1980年代以前は、職務満足を1つの基準にして研究が進められてきた(東條・前田,1985,冷水・浅野,1985;坂田・岡本,1985)。しかし、仕事に対する満足感という切り口からでは次第に研究に閉塞感が生じ、調査研究モデルとして成り立たなくなっていった。すなわち、職務満足が良質なサービスに直結するわけでもなく、離職行動の媒介変数になるわけでもないからである。それに代わって、今日主流となっている研究モデルは「バーンアウト(Burnout)」である。今日、多くの研究ではバーンアウトの要因を明らかにし、対処法(coping)を考え出すという枠組みが広く共有化されている。本研究では、バーンアウトの概念を研究の中心に据え、先行研究でも多用されているMaslach Burnout Inventory(MBI)を尺度として採用することにした。MBIは1998年時点で498の論文のうち、93%が採用しているものとされている(久保,2004)。

1970年代になり、米国でバーンアウトの概念によって主にヒューマンサービス職に従事する人たちの労働に関しての研究が始まった(福島他,2004)。一方、わが国におけるバーンアウト研究は1980年代初頭からであり、看護師や教師をはじめとするヒューマンサービスに従事する者を対象にしたものだったが、その研究のほとんどがバーンアウトとそのストレッサーの関連、すなわちバーンアウトの環境的要因に焦点を当てたものだった(土井,1988;稲岡,1995;久保・田尾,1994)。いずれかと言えば、個人的要因を考慮したものは、パーソナリティ要因以外にはあまり見当たらない。今後はバーンアウトの要因を 広く目配りしていく必要性が高いと考えることができよう。

今日まで看護職については、バーンアウトの観点からの研究は盛んで膨大な調査研究蓄積があり(内野,2006;中村,2006;和田・佐々木,2006;安藤・片岡・小林,2006;佐藤・宮本、2006;一瀬,2006など)、また介護職についても同様の観点で研究が蓄積されてきている(小野寺他,2007;高良,2006;義本・富岡,2006;井村,2006など)。もとより看護職と介護職では仕事に関する社会的地位、労働条件、職務遂行に必要となる知識やスキルなどについて大きな違いがある。しかし、クライアントを対象にしたヒューマンサービスという職務の共通性が見られる。そのため、研究のパラダイムが同時並行的に進んできたものと考えられる。

本研究における優位点についても述べたい。日本における一連の研究はバーンアウトとその環境的要因の関係を探るものが中心である。バーンアウトの個人的要因に対して目配りしたものはわずかであり、またバーンアウトを最終的な結果変数にしているという点で共通している。確かにバーンアウトは改善すべき課題ではあるが、介護従事者の主観的な感覚に基づく自己認知の問題であり、それをどうすべきなのかという対策が見えにくいし、バーンアウトの結果どうなるのか、という結果に目配りしていないことは十分でない。回答者の恣意が働けば容易に測定結果が歪んでくる。そこで、バーンアウトの結果では「転職意思形成」という結果変数を想定すべきである。またバーンアウトしていない人はかつての職務満足論で言えば、仕事や人間関係などに満足しているはずである。この満足の局面を何らかの形で捉えておかないといけない。この局面は「組織コミットメント」とその下位尺度という観点で今日議論されているところである。以下では、本研究における理論的背景を概観し、さらに研究方法について説明していく。


III. 分析概念の整理

(1) バーンアウト

バーンアウトとは、「長時間にわたって人に援助する過程で、心的エネルギーがたえず過度に要求された結果、極度の心身の疲労と感情の枯渇を示す症候群」(Maslach & Jackson,1981)と定義されている。MBI(バーンアウトの尺度)には、「情緒的消耗感(EE; emotional exhaustion)」、「脱人格化(DP; depersonalization)」、「個人的達成感(PA; personal accomplishment)」という3つの下位尺度がある。情緒的消耗感とは、仕事を通じて、情緒的に力を出し尽くし、消耗してしまった状態のことである。脱人格化とは、サービスの受け手に対する無情で、非人間的な対応のことである。個人的達成感とは、ヒューマンサービスの職務に関わる有能感、達成感のことである。通常、その減少を認識する。なお、初期のMBI尺度には「関与(involvement)」という因子があったが、研究の過程で再現性が低く、削除された。

(2) バーンアウトと性格特性

バーンアウトを単に環境的要因だけでは捉えず、個人的要因に還元するという視点は、1990年代以降のことだと言われている(福島他、2004)。Piedmont(1993)は、縦断的な研究からバーンアウト得点が長期にわたって安定していることを示し、バーンアウトを状況的要因から引き起こされるストレス反応と捉えるだけではなく、個人的要因、とりわけストレスに対する感受性/忍耐力といったパーソナリティの構成概念から捉える必要性を強調し、「情緒的消耗感」の44%が5因子モデルによって説明される、とした。しかし、そのサンプル数は36名と少なかった。このほかにも、性格特性とバーンアウトを関連付けたものとして、内科医のバーンアウトとMMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory)との関連に関する研究(McCranie & Brndsma,1988)、看護者を対象にしてEPQ(Eyzenck Personality Questionnaire)を用い、結果をクラスター分析し、年齢や構成によって情緒的消耗感が違ってくるとする研究(Iacovides et al,1997)などがある。日本でも、増田・外島・藤野(2003)は、バーンアウトと業績評価を関連付け、さらにパーソナリティとの関連性に迫っている。これはパーソナリティを採用時点で把握することによって入職後の活躍や適性を予測しようとする試みである。わが国ではバーンアウトとパーソナリティを関連付けた研究は少なく、エゴグラムとの関連(中村・稲岡,1985)のほかは踏み込んだ研究が乏しかった。ところが、看護職に関して、5因子モデルとの関連付けでバーンアウトを説明しようとする研究が近年になってようやく出てきた(福島他,2004)。これによれば、表1のような関係がある。

性格特性論においては、いわゆるBig Fiveがコンセンサスを得ている(藤島・山田・辻,2005)。日本では90年代後半、これに基づく5因子性格検査が相次いで公表された。村上・村上(1995)の5因子性格検査、FFPQ研究会(1998)の5因子性格検査、下仲他(1999)によるNEO-PI-Rの翻訳などである。5因子の名称は多少異なるが、本研究では、神経症傾向(N)、外向性(Ex)、開放性(O)、調和性(A)、統制性(C)の5特性の名称を採用した。5因子モデルに基づく性格試験に関しては150項目を50項目に短縮した質問紙がある(藤島他,2005)。しかし、これでも実際の調査では他の質問項目もあるため、冗長である。そこで、本研究では、24項目まで短縮し、調査票に組み込んだ。この点は本研究の限界である。今後より綿密な性格検査と共に、バーンアウトや転職意思の関連などを研究する、または関連している要因に絞って性格検査してみる必要があると考えられる。なお、5因子の主な要素は表2に掲げておく。

先行研究から予測されることは、次のような命題である。

<バーンアウトと5因子モデルの関係に関する命題>
1. 神経症傾向の高い人は「情緒的消耗感」と「脱人格化」を起こしやすい
2. 調和性の高い人は「脱人格化」を起こしやすい

(3) 期待ギャップ

入職後の期待ギャップは早期離職と関係していると指摘されている(若林,1988;Dunnette et al.,1973)。そこで介護職の職場事情になじみやすいようにアレンジし、上司、作業条件、給与条件、仕事の面白さ、権限委譲、自己成長の機会など12の項目を選定した。期待ギャップは、「幻滅曲線」、「現実的な職務予告(realistic job preview)」(若林,1988;Wanous,1980)の観点でも重要な視点であり、ケアワーカー問題における現実的活路のひとつと言えるだろう。これらについて、「期待以上」、「おおむね期待通り」、「やや期待外れ」、「全く期待外れ」の4件法で質問することにした。

(4) 組織コミットメント

働く人々の仕事に対するコミットメントは、長らく組織行動の研究者のみならず、実務家の関心を集めてきた。その背景として、仕事に対するコミットメント(work commitment)が従業員のパフォーマンスや組織市民行動(organizational citizenship behavior)、遅刻・欠勤などの勤務状況を決定付けてきたことがある(Blau,1985; Cohen,1993; Wiener & Vardi, 1980)。コミットメントの観点は、単に「組織に愛着を示す」というのではなく、複数の軸に従ってコミットメントが発揮されるという点である。例えば、Morrow(1983)は、ワーク・コミットメントの志向する対象を①労働観、②労働組合、③職務、④組織、⑤キャリアに分類している。

ワーク・コミットメントや職務満足感はそれ以前、「仕事に対する態度(work attitude)」として長らく研究の対象とされてきたが、仕事だけでなく仕事以外の要因を組織行動の研究に取り入れていく必要性が主張されていることから(Kirchmeyer,1992; Cohen,1995)、「仕事外の生活(non-work life)」についても考慮すべきだという研究の流れになってきている。その意味で、ワークライフバランスとの兼ね合いを考慮し、組織コミットメント概念を再構成する必要があるだろう。

Allen & Meyer(1990)は、組織コミットメントを、①情緒的(affective)、②存続的(continuous)、③規範的(normative)の3つの要素からなる、と考えた。情緒的コミットメントとは、組織に対する愛着や同一化のことで、OCQ に類似するものである(Dunham, Grube, & Castaneda, 1994)。また存続的コミットメントとは、組織を去る時に払う代償に対する知覚に基づくもので、転職先の有無にも関係するとされているが、現在の組織に対してしがみつきたいというコミットメントである。さらに規範的コミットメントとは、理屈抜きにコミットすべきという忠誠心を表す。

Meyer, Allen, & Smith(1993)は、これら3つの要素の根底にあるのは、「組織との関係性」と、辞めるか留まるかという「転職意思」であると考え、組織との関係性を示す各要素は経験の違いにより形成され、それぞれが異なる行動に結びついていくが、組織内での経験が期待と一致し、欲求が満たされると、情緒的コミットメントが形成される、としている。組織に対する投資やBecker(1960)のいうside betsが蓄積したと知覚されると、存続的コミットメントが形成される。さらに組織に対する忠誠心を強調するような「組織社会化」を経験すると、規範的コミットメントが形成される。また情緒的、規範的コミットメントは、パフォーマンスや組織内でのシチズンシップな行動に関係する一方、存続的コミットメントはそれらと無関係であり、時には負の関係にある、ということが一般的に理解されている。

このような組織コミットメントのディメンションは、企業組織の人事管理をうまく説明してくれるし、日本的経営を理解する上でも有用である。そのため、日本では組織コミットメントの研究蓄積は多いが、組織コミットメント(「会社に対する」コミットメントの意味)と職務コミットメント(「仕事に対する」コミットメントの意味)の双方が高ければ業績が高くなるとか、規範的コミットメントを高めればモチベーションを高められるという発想になりやすく、働く従業員の人間性を慮ったものになりにくい。組織社会化の研究に対する日本の組織行動的研究は積み重なってきているが(例えば、竹内・竹内,2004など)、日本企業の関心は貢献意欲こそ高めてほしいが、組織そのものに忠誠を尽くすような組織密着型のコミットメントをむしろ新人の時代に持ち過ぎないように腐心し、新人の訓示では「終身雇用はない」、「報酬に相応しい働きができなければ居場所はない」とメッセージを送っている。その意味で組織社会化をあまり考えない形での新規組織参画者の人事マネジメントを考えつつある。

Allen & Meyer(1990)の尺度は、OCQよりも、重複性や冗長性が問題となるジョブ・インボルブメント(仕事への没入感)やキャリア・コミットメント(仕事へのコミットメント)等との差別妥当性が高く、ゆえに適合度が高いという報告(Cohen,1996)があることから、評価されている。働く人々の就業意識が多様化し、雇用環境が変化する今日においては、様々な形態の「帰属意識」を取り上げることが有効である。そこで、これらについても考慮し、尺度として取り入れることにした。コミットメントに関する基準は5つの下位尺度からなるものとし、各尺度に3つの設問を設けた。設問は日本労働研究機構(2003)の調査で明らかになったものから、因子得点の高いものを中心に選び出した。

<採用された5つの下位尺度>
1. 職務満足感(Job Satisfaction)
2. 存続的コミットメント(Continuous Commitment)
3. 職務コミットメント(Job Commitment)
4. 仕事への没入感(Job Involvement)
5. 帰属意識(Affective Commitment)

(5) その他の分析概念

その他の設問では、組織との関係性を探るため、転職意思を確認することにした。転職意思に関しては、「なし」、「あり(介護職)」、「あり(別の仕事)」の3択で質問した。また環境的要因を探るため、上司葛藤、同僚葛藤、利用者葛藤、過重労働について設問を行なった。また先行研究では趣味の有無がバーンアウトに関係しているというものがあったので、趣味の有無を加え、さらに相談相手の有無を加えた。さらに「働く目的」と「成長の実感」、「仕事への信念」を設問に加えた。これは仕事観を明らかにし、それによって転職意思やバーンアウトが異なってくるだろうと考えたことによる。


IV. 調査の概要

調査対象は、福岡県内の老人福祉施設22箇所を対象にし、調査票を配布した。調査方法は、アンケート用紙を用いた無記名の自記式郵送調査とした。各特別養護老人ホームに事前に趣旨を説明し、必要部数の調査票を用意し、郵送し、回答者の選択は施設に一任した。一部を留め置き法により、一部を郵送によって回収した。調査期間は、2007年6月21日から7月20日であり、配布数281通、回収数は208通(有効回答203通)、回収率は74.0%であった。


V. 調査結果

(1) バーンアウト尺度の確認

バーンアウトに関する17の設問についてバリマックス回転を伴う主因子法による確証的因子分析を行なったところ、表3のように3つの因子解が得られた。因子はそれぞれ、「脱人格化」、「情緒的消耗感」、「個人的達成感」と命名された。3つの因子について内的妥当性を示す信頼性係数を算定したところ、脱人格化(α=.840)、情緒的消耗感(α=.844)、個人的達成感(α=.857)だった。なお、設問(B15_「こんな仕事、もうやめたい」と思うことがある)は因子Ⅱでも.43と因子得点が高い。これは久保(2004)の結果ともほぼ符合する。

(2) 職場環境要因

職場環境要因に関する設問についてプロマックス回転を伴う最尤法による探索的因子分析を行なったところ、6つの因子解が得られた。因子はそれぞれ「働きやすさ」、「利用者葛藤」、「過重労働」、「上司葛藤」、「同僚葛藤」、「上司サポート」と命名された。因子数を5にするなどして何度か因子分析を行なったが、「上司葛藤」と「上司サポート」は収束しないので。当初の因子解を採用した。信頼性係数はそれぞれ、働きやすさ(α=.827)、利用者葛藤(α=.738)、過重労働(α=.797)、上司葛藤(α=.700)、同僚葛藤(α=.620)、上司サポート(α係数算定不能)だった。各因子の信頼性は十分な数値だった。

年齢階級別に職場環境要因の認識がどうなっているかを確認するためにグラフ化した(図1)。これによると、全体として20歳代の後半から30歳代前半にかけて悪化していることがわかる。項目による違いはあるが、30歳代後半以降にかけては徐々に改善していくことがわかる。しかし、安定するわけではなく、40歳代後半には再び悪化する傾向がある。50歳代以降の中高年層では職場環境を全般として快適と捉える傾向が見られる。個別に見れば、同僚葛藤は40歳代以降悪化し、低水準で推移し、上司葛藤は若年時、比較的悪く、30歳代前半改善するが、それ以降再び悪化する。ただし、実在者だけのことなので、この背景に離職がいることも念頭に置かなくてはならない。過重労働は前年例を通じて高水準で、仕事は身体的につらい、きついと感じられている。上司サポートは40歳代以降改善しているが、若年時はあまりよいと評価されていない。

(3) 組織コミットメント
組織コミットメントについては5つの下位尺度を設定し、各3つの設問を用意した。バリマックス回転を伴う主因子法による確証的因子分析を行なったところ、5つの因子解に収束したが、元の3つずつにはならなかった。5つの因子はそれぞれ「職務満足感」、「存続的コミットメント」、「仕事への没入感」、「帰属意識」、「職務コミットメント」と命名された。信頼性係数は、職務満足感(α=.879)、存続的コミットメント(α=.789)、仕事への没入感(α=.664)、帰属意識(α=.714)、職務コミットメント(α=.775)だった。おおむね問題のない数値で、信頼性が確認できた。

(4) 期待ギャップと幻滅曲線

期待ギャップに関する12の設問についてバリマックス回転を伴う主因子法による探索的因子分析を行なったところ、3つの因子解が得られた。各因子はそれぞれ「マネジメント」、「心理的報酬」、「雇用条件」と命名された。

期待ギャップの平均値の負の値を幻滅係数と捉え、勤続期間を横軸にして図にしたところ、図1のようになった。一般に「幻滅曲線」と呼ばれる、このようなカーブは入職後2-3年で底をつき、その後は緩やかに回復すると言われているが、介護士の場合、幻滅のピッチが早く、入職後6ヶ月から1年未満が底になっている。その後比較的早いピッチで回復しているが、2-3年を過ぎると、再び悪化する兆しがある。そういう意味で離職・転職を考える時期として、1年以内、3年目ということが言えるだろう。また回復が早いのは押し下げている転職意思を持つ層が組織の外に退出してしまうことが考えられる。

また転職意思別に幻滅曲線を描いたのが図3である。転職意思なしの場合でも、入職後3年を過ぎた頃、悪化することに違いはない。5年余りを過ぎてからようやく改善していくようである。これに対して、転職意思あり(介護)の場合、幻滅の幅そのものが大きいが、特に入職1-3年での格差が大きい。別の仕事に就きたいと考える人は入職直後から幻滅(期待と現実のズレ)が大きく、改善しないまま推移していく。

3つの因子ごとに幻滅曲線を描くと、図4のようになる。雇用条件に関しては勤続期間に比較的関係なく幻滅があり、短期勤続では悪化することも改善することもない。むしろ長期勤続16-19年(年齢的には30歳代後半以降)で変化が見られる。また心理的報酬は入職15年以下ではほぼ横ばいである。またマネジメントの因子では幻滅曲線とほぼパラレルな変化が見られる。

(5) 仕事観タイプによる違い

働く目的及び仕事への信念、成長の実感でクラスター分析(Ward法、平方ユークリッド距離、ケースごとに最大値を1として標準化、クラスター数5)し、クラスターごとに平均値を取ってグラフ化した(図4)。各クラスターの働く目的、仕事への姿勢を「仕事観」と捉え、その相対的特徴をグラフから読み取って、「金銭重視型」、「仲間作り型」、「理念重視型」、「同時追求型」、「社会貢献型」と命名した。これらの仕事観タイプによって、バーンアウト、組織コミットメントがどのように異なるか、確認するために、グラフ化した(図5及び図6)。

まずバーンアウトでは、金銭重視型において顕著であり、仲間作り型及び社会貢献型では相対的に低い。働く目的の内容はあいまいだが、仕事上の信念、仕事の目的理解は自らあると答える理念重視型はバーンアウト度合いが比較的高い。同時追求型と命名された多数派は、全体の中で平均的な動向だった。また組織コミットメントでは、金銭重視型は職務満足感が低く、全体として組織コミットメントが低い。仲間作り型、社会貢献型は職務満足感が高く、全体として組織コミットメントが高い。同時追求型では存続的コミットメントが高いことが特徴である。多数派は組織にしがみつき、仕事にも職場のあり方にも満足していないという見方ができる。理念追求型は存続的コミットメントだけが高い。

(6) 性格特性

5因子性格特性についても尺度の確認を行った。まず因子数を5として確証的因子分析を行ったところ、因子Ⅰが開放性、因子Ⅱが統制性、因子Ⅲが外向性、因子Ⅳが神経症傾向、因子Ⅴが調和性となった。それぞれについて信頼性係数を確認したところ、開放性(α=.710)、統制性(α=.602)、外向性(α=.604)、神経症傾向(α=.611)、調和性(α=.457)となった。調和性の信頼性は低く、尺度として使わないことにした。本研究では、調和性を除く4つを尺度にすることにしたが、それらの4つのうち開放性以外の3つについても信頼性がやや低い。この点は本研究における1つの限界である。

バーンアウトと5因子との関係を探るため、重回帰分析を行なったところ、標準偏回帰係数(β)は、表8のようにまとめられた。情緒的消耗感は、神経症傾向と有意な正の関係にあり、開放性と統制性は負の関係が確認できた。脱人格化は、統制性と有意な負の関係にあることが確認できた。個人的達成感の減少は、統制性と開放性と有意な負の関係にあることがわかった。5因子特性とバーンアウトの関係では、神経症傾向が情緒的消耗感と関係していることは確認できたが、調和性については尺度の信頼性が低く、検証できなかった。ただし、開放性が高い場合、情緒的消耗感や個人的達成感の減少が起こりやすいことが明らかになった。また統制性とバーンアウトが関係しており、統制性が低いと、バーンアウトしやすいことがわかった。

(7) 職場環境要因によるクラスターと働く目的

職場環境要因についてクラスター分析(Ward法、平方ユークリッド距離、最大値を1として標準化、クラスター数4)を行ない、各クラスターの平均値を算出し、グラフ化したのが図 である。これらについてその特徴を読み取り、「快適派」、「利用者葛藤派」、「複合葛藤派」、「対人葛藤派」をラベル化した。快適派は全体として葛藤が少なく、職場環境を好ましく、働きやすいと感じている。利用者葛藤派は利用者葛藤及び過重労働を負担に感じているが、対人的な葛藤は比較的少ない。複合葛藤派は全体として環境認識がよくなく、働きにくいと感じている(他の3つの派が「働きやすさ」で3.5以上なのに対して2.7と低い)。対人葛藤派は利用者葛藤が比較的低いのに対して上司葛藤、同僚葛藤が高くなっている。

それでは、こうしたクラスターによって働く目的は異なるのだろうか。各クラスターについて働く目的9項目の平均値を算出し、さらに全体の平均値で割り返して指数化してグラフにしたのが図9である。これによると、快適派は、経済的自立を重視しておらず、能力の活用や社会的地位、社会貢献、仲間との交流を重視しているが、特に健康維持を際立って重視していることがわかる。これに対して、複合葛藤派は経済的自立を重視し、その他の目的はあまり重視していない。対人葛藤派は仲間との交流、自己成長が低い。利用者葛藤派は全体としての目的意識はあるが、社会的地位と健康維持が快適派と比較すると低い。職場環境要因と働く目的は相関関係があり、働く目的は職場環境要因の認識を予測するものと考えることができる。


VI. 考察と討論

本研究における暗黙の前提に、環境要因認識の悪化がバーンアウトを引き起こし、それは同時に組織コミットメントに影響し、やがて転職意思を形成させるものがある。一方、好ましい環境認識はバーンアウトを回避させ、組織コミットメントを改善させ、職務や組織に対する愛着を引き起こす。またどのような環境認識をするかは個人の性格特性と仕事観によってかなりの程度説明することができ、性格特性では神経症傾向、開放性の影響が大きく、仕事観では経済的自立を重視するかどうかが最もクリティカルである。本研究は、これらの諸変数間の関係をある程度明らかにすることができた。しかし、いくつかの研究上の限界も指摘しなければならない。

先ず性格テストの不十分さである。24問への圧縮により調和性の信頼性は低くなり、その他の項目に関してもやや低い信頼性係数となった。機会があれば、性格特性について綿密なバッテリーを組んで、再調査することが必要である。ただ、その場合、大幅に変数を絞ってパーソナリティとバーンアウトという調査をすることになるほうが適切である。

また組織コミットメントに関しても規範的コミットメントを含んでいないなど不十分さがある。設問を増やしてより綿密に確認してみる必要があるだろう。しかし、国内の先行研究を見る限り、看護職、介護職に関して組織コミットメントとバーンアウトを関連付けて分析した例はなく、英語圏でも少数しかなかったので、分析枠組みとしてある程度見通しが立つことを確認できたことは意義があった。

また年齢別・勤続年数別に実在者を見ると、離職者の多さから一定期間以上の実在者は激減していることがわかる。このことを見ても、実際の離職状況がどうなっているのか、を確認すべきであると考えられるし、施設ごとの離職状況を調査してみる必要があるだろう。このことは調査計画を立てた時点から気づいていたが、このような数字を調査することは施設関係者に警戒心を持たせることと懸念し、見送った。調査に応じてくれた22の施設について今後確認してみることは可能である。

施設ごとにバーンアウト、転職意思、組織コミットメントを集計したところ、施設間に大きな格差があることが確認できた。施設の経営管理、待遇などの差を考えざるを得なかった。本研究では施設の経営管理や待遇などは一切考慮していない。職場環境要因とは別に、これらの要因を探ってみる必要はあるだろう。趣味の有無や相談相手の有無は紙幅の関係で詳細な結果が示せなかったが、バーンアウトに関係していなかった。ただし、仕事上の相談相手がいるかどうかはバーンアウトと関係していた。

近年では、ワークライフバランスやメンタルヘルスに対する関心が高まっている。これらの概念は本研究とも密接な関係にあると考える。本研究で取り上げた諸概念、諸変数(バーンアウト、組織コミットメント、期待ギャップ、職場環境要因など)を含めて、先行指標/遅行指標、原因変数/結果変数で整理することができる。メンタルヘルス(例えば、抑うつ状態や憔悴感、不安感、焦燥感など)は結果変数であり、さらにその結果になるのが転職意思である。メンタルヘルスはまだ十分に尺度化されていないが、その最も普及した尺度がバーンアウトである。バーンアウトは3つの下位尺度を持ち、個人的達成感と情緒的消耗感は職務を問わず比較的普遍的であるが、脱人格化はヒューマンサービスを前提にしており、フィットしない職務もある。この点を改訂してメンタルヘルス尺度を作らないといけない。また組織コミットメントはいずれかというと原因変数であり、業績の先行指標だが、それ自身は組織における経験を通じて形成されるもので、その意味で結果変数・遅行指標という性格も持っている。整理すべき問題は多い。

期待ギャップは転職意思形成の背景にあるもので、離職の先行指標になる。それを緩和するのは「現実的な職務予告(RJP:realistic job preview)」だと言われている。介護職でどのようなRJPが好ましいのか、考慮していくべきである。おそらく入職後の人間関係以上に大きな問題になるものと考えられる。入職者の幻滅をいかにソフトランディグさせるか、またいかにして穏やかに、緩やかに再浮上させるか、ここが定着化の鍵になってくるものと考える。


謝 辞

この調査は小野人事管理研究所代表で、71歳で学内最長老の九州大学大学院博士課程に在学する院生でもある小野宗利氏との共同作業で行なわれた。とりわけ2007年の夏は例年になく暑かった。小野氏は、その猛暑の中で福岡県内の老人介護施設を訪問し、調査の必要性を熱心に説明し、膨大な数の調査票を回収し、調査作業の中心的な役割を果たしてくれた。また小野氏は、老人介護施設に対する人事コンサルティングを通じてこの世界の仕事内容や仕事ぶりを熟知し、常に現実感のある判断を示し、研究上の羅針盤になってくれた。小野氏との協働作業なくしてこの研究論文の上梓は実現不可能だった。記してお礼を述べたい。残された研究上の誤謬、過誤、不十分さは全て私にある。


【表1】 バーンアウトと5因子モデルの関係

【表2】 性格特性5因子モデルと下位次元の要約
 

【表3】 バーンアウト尺度の因子分析
 

【表4】 職場環境要因の因子分析
 

【表5】 組織コミットメントの因子分析
 

【表6】 期待ギャップの因子分析
 

【表7】 ビッグファイブの因子分析
 

【表8】 5因子性格特性とバーンアウト
 

【図1】 年齢階級別の職場環境要因の認識
 

【図2】 幻滅曲線(全体)
 

【図3】 幻滅曲線(転職意思別)
 

【図4】 因子別の幻滅曲線
 

【図5】 働く目的クラスター分析による仕事観タイプ
 

【図6】 仕事観タイプとバーンアウト
 

【図7】 仕事観タイプと組織コミットメント
 

【図8】 職場環境要因によるクラスター
 

【図9】 職場環境クラスターと働く目的
 


■付録 調査票

平成19年7月
介護職員対象「働くことの意識」調査票

【調査Ⅰ】 該当する項目の番号を○で囲んでください。
1.あなたの性別は?     ①男   ②女
2.あなたの満年齢は?(平成19年4月1日現在)
    ①19歳以下  ②20~24歳  ③25~29歳  ④30~34歳  ⑤35~39歳
    ⑥40~44歳 ⑦45~49歳  ⑧50~54歳  ⑨55~59歳  ⑩60歳以上
3. あなたの勤続年数は?(平成19年4月1日現在)
    ①6ヶ月未満  ②6ヶ月~1年 ③1~3年 ④4~9年 ⑤10~15年
    ⑥16~19年  ⑦20年以上
4. あなたの就業形態は?
    ①正職員 ②正職員以外(臨時、パート、派遣などを含む)

【調査Ⅱ】 
あなたは現在働く目的についてどのように考えていますか。次の各項目について、(1)全く当てはまらない、(2)あまり当てはまらない、(3)やや当てはまる、(4)かなり当てはまる、(5)全くその通り、の5択でお答え下さい。
1. (  )経済的自立ないしは家計の維持・充実のため
2. (  )自分の能力や長所を活かすため  
3. (      )社会的地位を得るため
4. (  )お年寄りの豊かな老後のため
5. (  )働く仲間との交流や触れ合いのため 
6. (  )自分を磨き成長するため
7. (  )働くことによる心身の健康維持のため
8. (  )働く目的などは特に考えない。その日その日が無事に過ごせれば良い。

B.次の各設問にお答え下さい。
1. あなたは趣味やサークル活動を行なっていますか?
    ①全くしていない ②あまりしていない ③時々している ④積極的に行なっている
2. あなたは仕事上、相談相手がいますか?
    ①いない ②いるが、あまり相談しない ③時々相談する相手がいる ④よく相談している
3. あなたは悩み事があるとき、相談する相手がいますか?
    ①いない ②いるが、あまり相談しない ③時々相談する相手がいる ④よく相談している

C.あなたの普段の状況について教えてください。該当するものに○を入れてください。
1. 職場に出るのがいやになって家にいたいと思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
2. 身体も気持ちも疲れ果てたと思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
3. 仕事のために心のゆとりがなくなったと感じることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
4. 一日の仕事が終わると「やっと終わった」と感じることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
5. 今の仕事に心から喜びを感じることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
6. 仕事が楽しく知らないうちに時間が過ぎることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
7. 仕事を終えて今日は気持ちのよい日だったと思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
8. 我を忘れるほど仕事に熱中することがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
9. この仕事は自分の性分にあっていると思う ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
10. 我ながら仕事をうまくやり終えたと思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
11. 同僚や利用者と、何も話したくなくなることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
12. 自分の仕事がつまらなく思えて仕方がないことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
13. 同僚や利用者の顔を見るのもいやになることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
14. 今の仕事は、私にとってあまり意味がないと思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
15. 「こんな仕事、もうやめたい」と思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
16. 仕事の結果はどうでもよいと思うことがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない
17. こまごまと気配りをすることが面倒と感じることがある ①いつも感じる  ② しばしば感じる  ③ 時々感じる  ④ あまり感じないない

D.あなたの性格や、普段の感覚について教えてください。該当欄に○を入れてください。
1. 意味もなく物をこわしたくなることがある ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
2. ルーズなほうではない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
3. 人のよろこびを自分のことのようによろこべる ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
4. 反対があっても、断固として行動するほうだ ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
5. のみ込みは早いほうである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
6. 何をするにも能率がいいほうである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
7. 何かにつけて悩んでしまいがちである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
8. どんなことがあってもうまく切り抜けられると思う ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
9. 誰に対しても親切に接するようにしている ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
10. スポーツ観戦やコンサートなどで我を忘れて応援する ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
11. 自分がみじめな人間に思えることがある ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
12. 仕事は計画的にやらないと気がすまない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
13. 大勢で騒ぐのが好きである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
14. おしゃべりではなく、もの静かである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
15. 人の上に立つことは苦手である ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
16. どうしても好きになれない人がいる ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
17. 小さなことではくよくよしない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
18. しんどいことはあまりやりたくない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
19. 地味で目立つことはない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
20. 根気が続かないほうである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
21. 緊張してふるえるようなことはない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
22. 気配りはあまりしないほうである ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
23. あまりきっちとした人間ではない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り
24. あまり頭の回転は速いほうではない ①全く違う  ② やや違う  ③ わからない  ④ 多少当てはまる  ⑤全くその通り

E.あなたの職場の状況について教えてください。該当欄に○を入れてください。
1. 職場で困ったことがあれば上司が助言してくれる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
2. 職場で何か困ったことがあれば同僚が助けてくれる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
3. いくつもの仕事を同時にこなさないといけない ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
4. 協力的でない同僚と一緒に働くことがある ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
5. こなすべき仕事の量が多い ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
6. 仕事以外での自分の時間が思うように持てない ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
7. 仕事の責任範囲があいまいである ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
8. 仕事のやり方について同僚と相談できる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
9. 上司が自分の仕事内容を評価してくれない ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
10. 上司が身勝手な一貫しない態度を取る ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
11. 上司は私の意見をよく聞いてくれる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
12. 同僚から仕事を無理に押し付けられることがある ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
13. 徘徊、奇声、暴力などで手がかかる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
14. 予想外の仕事を突然割り当てられることがある ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
15. 目の離せない利用者がいて、負担に感じる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
16. 利用者がわがままな言動を取る ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
17. 利用者の移乗・移動などの際、肉体的に厳しい ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
18. 休日休暇が少ない、夜勤などで、負担に感じる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
19. 職場はあたたかくてなじみやすい雰囲気である ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
20. 職場で自分の考えや工夫を活かすことができる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
21. 職場には気軽にものを言える雰囲気がある ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
22. 仕事を通じて自分自身が成長できる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
23. 仕事のあり方について自分なりに考えを持っている ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
24. 何のために仕事をしているか、明確に答えられる ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない
25. 仕事を通じて自分自身をとことん成長させたい ① ほとんどいつも  ② しばしば 時々  ③ たまに全くない



F. 次の設問について、(1)全く違う、(2)やや違う、(3)やや当てはまる、(4)当てはまる、(5)全くその通り、の5択でお答え下さい。
1. (  ) 今の仕事に喜びを感じる
2. (  ) 今の仕事に誇りを感じる
3. (  ) 現在の仕事に満足している
4. (  ) 今の職場をやめてしまうと生活が混乱する
5. (  ) 今この職場をやめると損失が大きいのでこの先も勤めたい
6. (  ) この職場を離れるとどうなるか不安である
7. (  ) 他の職場に移っても、今の仕事につきたい
8. (  ) 今の仕事は自分にとってライフワークである
9. (  ) たとえ給料が下がっても、今の仕事を続けたい
10. (  ) 今の私にとって仕事が生活のすべてである
11. (  ) 最も充実しているのは仕事をしているときである
12. (  ) 今は仕事から得られる満足感が最も大きい
13. (  ) 今の職場に恩義を感じる
14. (  ) 今、この職場をやめたら、罪悪感を覚えるだろう
15. (  ) 今の職場の一員であることを誇りに思う

G.あなたは現在、転職を考えていますか? 
    ① 考えてない ②考えている(介護職) ③考えている(別の仕事)

H.次の項目について答えてください。なお、回答は次の4択で選んで下さい。
(1)「期待以上」 (2)「おおむね期待通り」 (3)「やや期待外れ」 (4)「全く期待外れ」
① 上司
② 作業条件
③ 給与条件
④ 自分を正当に認めてもらえる
⑤ 仕事を任せてもらえる
⑥ 仕事の面白さ
⑦ 自己成長の機会
⑧ 仕事の多様性
⑨ 施策の納得性
⑩ アイデアが活かせる
⑪ 自分の能力が活かせる
⑫ 雇用の保障
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
(  )
 



参考文献
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